型がとってもかわいくて買ったモールド型。
どんな作品を作ろうかな(^・^)とワクワクしますよね。
そこで、特にモールド型などでUVレジンを使う際に注意したいのが「反り返り」です。
技術不足だと思って、何度やっても型ごと曲がっててきてしまったり、途中で型から外れてしまったりとなかなか綺麗に仕上がりません。
また、レジン作品の失敗原因のべたつきや硬化不良などは質のいいレジン(高めのレジン液)を使用すれば対策できるのですが、モールド型の反り返りだけはレジン液をいくら高いものにしても解決できません。
今回は、このようなシリコン型を使って綺麗に作品を作るコツ、レジン作品の反り返りや変形などの曲がりを防ぐ方法などを紹介していきますね(^_^)
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レジン作品が【反る】原因とは?
まずは、なぜレジン作品が反ってしまうのか?です。
- UVレジン液の硬化後の反りや変形・・・
- 外れる勢いでレジンがそりかえっていたり・・
このようなレジンが反る原因は、レジンの収縮によるものなんです。
レジンは、硬化するときに縮んでしまいます。この収縮が起こるため、レジンが反り返ったりしてしまってツルンとした仕上がりにならなかったりします。
このレジンの収縮や縮みについてはこちらのページに書いていますので、まず先に読んでみて下さいね。
LEDライトを当てると反りやすい?
LEDライトで硬化するレジンは、その硬化の早さから収縮率が高くなり、型から反ったりする場合が多いです。
UVライトで硬化するほうが型から反ったりしにくいです。
ワット数が低いと反りやすい?
ワット数の小さなUVランプはレジンの収縮率が高く、ワット数の大きなUVランプだと硬化後のレジンの反りが少ないと思われている方もいるかと思います。
確かに、9wのライトは、電球の本数が少ないので、硬化にむらが出来てしまうため、反りやすいとも言えますね。
実は、ワット数の違いによって、硬化後の反りはあまり変わりません。
それよりも、UVライトの光源の数や、位置などの違いが大きいです。照射距離が近いと強力に1点集中してしまい、仕上がりは早くていいのですが少し反ってしまいます。
ですので、9WのUVライトを使っている人でレジンの反りが気になる人は、均一に紫外線が当たるようにするか、36WのUVライトに買い替えたほうがいいかも知れません。
反らないようにするには?対策法や改善法
ここからは、どうすればレジンの反りを少なくできるかを説明していきますね。
紫外線(UV)を均一に当てる
均一にUVライトに当てないと、(照射距離が近いと強力に1点集中してしまうので)少し反ってしまいます。反りを少なくするには、UVライトが作品にライトが均一に当たるように、時間をかけて作りましょう。ワット数が大きく、光源が大きいUVランプを沢山使って、均一に満遍なくUVを当てると反りが減ります。
ゆっくり硬化させる
照射距離が近いと強力に1点集中してしまい、収縮が偏って反ってしまいます。なので、急激に固めなければ反りにくいです。
やり方は、レジン流して5秒ぐらいかぞえていったん出す。また入れて5秒たったらまた出す。次は少し長く10秒入れて出す、また入れて10秒・・・
という風に2分間出しては入れるを繰り返すと、反りが少ないですよ。
何回も硬化させよう!
収縮を少なくするために、少量ずつ確実に硬化させた方が収縮しにくいです。
分けて硬化させてることだけでなく、一度に多めの量をもってしまうと、奥の方に紫外線が届かないので、(先に表面が硬化して差ができるので)収縮に差がでます。
なので、むしろもっと回数をわけた方が予防になります。
押さえながら硬化する
押さえつけながら硬化させると反りが防げますが、途中で型から外れて底にレジンが流れしまうことも考えられます。
シリコン型を上下はさみながら使ってみるのもいいかも知れません。
UVレジンではなく2液性レジンを使う
まず、UVレジンがハード(硬化するとカチンカチンになる物)だと無理です。ほとんどの物が残念ながら反り返ります。
2液式のエポキシ系レジンは収縮しにくいので、反りにくいです。
ソフトタイプのレジンを使用する
UVレジンは顕著に、ハードタイプの中でも、この収縮率が大きい液があるようです。
強度に問題が無いなら、ハードタイプのUVレジンは反りが大きくなるので、ソフトタイプのUVレジンを使うと良いですよ。
但し、ソフトレジンの出来上がりはまるでグミキャンディです。質感は面白いです。
反りにくいレジン液を使用する
反りにくいレジン液=収縮率の低いレジン液なのですが、安いレジン液の方が収縮が少ないようです。
安いレジン液は臭いが強かったり安全性に疑問があったりするので、ここらへんは悩むところですね。UVレジンとしての質が悪いです。出来上がりがベタベタします。
質が悪いので硬化の仕方が変??なので、反り返りが少ないというおかしな結果が生まれます。なので、全くお勧め出来ません・・・。
ちなみに、レジンプロとクラフトアレンジとLutyの2種類は、反りが少ないです。UVレジンとしては質の悪い「ヂャンティ」のレジンは反り返りが少ないです
レジンプロは、薄く塗るとソフトレジンとしても使える柔軟性があるので、反りが少ないです。
(でもちゃんとカチカチに硬化します)
反りやすいUVレジン液・・
艶レジンはどちらも収縮率が高く反りがものすごいです。
しかも反りが強かったせいか表面がところどころシワの様な波打った感じになってしまいます。
TURUPIKAも結構収縮激しいのか、シワのようなものができます。
押し花が反らないようにするには?
押し花を薄くレジンでコーティングすると可愛いですよね。
お花は繊細で薄いので反りやすいです。押し花が反らないようにするコーティングの仕方があります。
①まず、シリコンマットの上に少量のレジン液をひきます。
②そして、押し花を乗せましょう。
※押し花が動かないように固定する為と、押し花にレジン液を塗った時に反り返って作業しにくくなるのを防ぐためです。
③押し花の上にレジン液を乗せます。
※この時、レジン液が少量だと、硬化後に反り返ってしまいます。立体感、動きがある感じで作りたい場合はそれでも良いと思いますが、真っ平の押し花を作りたい場合はレジン液を多めに塗ってください。
④しっかりと硬化します。
⑤裏にもレジン液を塗り硬化します。
これで、反りがないように作ることができますよ(#^.^#)
反ってしまったレジン作品を真っ直ぐに(平らに)直すには?
シリコンモールドは、柔らかいので、細かいところはすぐ反りの影響を受けてしまいます。これを直す方法を紹介しますね。
温めて矯正する
反るのを直すには、エンボスヒーターやドライヤーで温めて、柔らかくなったら手で真っ直ぐにして冷やすのも有効です。
上に重石を置いたり本に挟んだりして冷めるのを待ちます。
まっ平らにするのは難しいかもしれないけど大きく反った時などはこれで若干直ります。
温めないでやると割れる事があります。ちょっとずつ慎重に。
反ったものを温めて矯正もできます。しかし、一度は平らになるものの、気づけばまた反っている場合もあります・・。
エンボスヒーターは気泡を取り除いたり、レジン液を温めて扱いやすくしたり、モールド型を温めてレジンとの温度差を無くして収縮を抑えたりできます。
レジンの収縮を少なくすることで反りも軽減できます。価格も3000円しませんし、エンボスヒーターはあった方が便利です。
熱湯に入れる
熱湯でレジンが少し柔らかくなります。鍋(底が平らなもの)に反ったものを入れ、熱湯を注ぎ込み2~3分待ちます。
菜箸で押したりして柔らかくなったのを見計らって、本体がステンレス状のタッパー(底が気持ち反ってるもの)の上に反りの方向が逆になるように載せます。
そして反りのある部分をアイロンで押さえつけたりして(真逆の反りを意識させる感じ?)矯正してすぐさま氷水へ入れます。
まとめ
レジンはその性質さで、反りやすいものです。完全に真っ直ぐには出来ないと思って下さい。
しかし、ある程度はレジン液や製作過程、そして矯正することで抑えることができますよ。