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レジンに使うモールド型の「シリコン」って、どんな素材・材質なの?

Silicone

UVレジンの型取りに使うモールド型ですが【シリコンモールド】などと呼ばれています。その名の通り「シリコン」という素材が使わています。他にも「シリコン」は身近なものによく使われていますので、シリコンとは柔らかい素材でくっかない素材という認識ですよね。

シリコンって言葉はよく聞きますが、そのシリコンってどのような素材か知っていますか『詳しく説明して下さい!』と言われるとなかなか難しい・・・ですよね。

そのシリコンの特徴を知るとUVレジンでのシリコンモールドを使った作品の取り扱いなどがよくわかってきますよ。

今回は、そんなシリコンの特徴について紹介しますね。

シリコンは「シリコン」「シリコーン」どっち?

英語表記では、パソコンやスマホで「シリコン」と打つと【silicon】ですが、「シリコーン」と打つと【Silicone】という変換になります。

実は「シリコン」は、呼び方が「シリコン」と「シリコーン」がありますが、実は「シリコン」と「シリコーン」は別ものってご存知でしたか?

本当は、シリコン (Silicon)ではなく、シリコーン(Silicone)が正しいんです。詳しく説明しますね。

「シリコン」とは

元素番号14の元素、ケイ素原子「Si」のことであり「珪素」「硅素」とも呼ばれます。
ケイ素は土や岩石などの成分で、地球上では酸素に次いで多く存在しているんですよ。通常、酸素との化合物、二酸化ケイ素(シリカ)の形で存在します。シリカは砂の主成分で、石英(水晶)はシリカでできています。ケイ素はケイ素樹脂の原料となっています。ケイ素は主に半導体の材料として使われていたり、陶磁器の材料や表面のコーティングなどにも使われたりしています。

「シリコーン」とは

一般的に私たちの身の回りの製品に使われているシリコン素材は、厳密に言うと「シリコン」ではなく「シリコーン」になるんです。

「シリコーン」は、わかりやすく言うと、ケイ素に他の素材を混ぜて新しい素材に作り変えたもので、天然には存在しない素材というわけです。

シリコーン(Silicone)は、ケイ素樹脂のことです。ケイ素と酸素が含まれている有機化合物の総称を「シリコーン」と呼び、ケイ素に加えるものによって樹脂状や油状、ゴム状など物理的形状に変化するので様々な用途で使用することが可能になります。

さらに、シリコーンを様々な素材に加えることで形状も変化するので、形状と特徴を活かして私たちの身近な製品にも幅広く使用されています。シリコーンは、混合物あるいは単体の形で製品として利用されています。シリコーンやその混合物はそれぞれ独自の特質や用途、メリットを持っていて、潤滑油、接着剤、シーラント、コーティング材などさまざまな用途に使われています。このようにシリコーンは、様々な分野で使われている画期的な素材です。

シリコーンの特徴

シリコーンには次のような特徴があります。

  • 200℃程の「耐熱性」
  • -70℃程の「耐寒性」
  • 様々な電気用品に使われる「電気特性」
  • 水弾きの良い「撥水性」
  • 貼り付きにくい「離型性」

なかなか優秀な特徴で、このような特徴を生かして(モールド型もそうですが)以下のような製品に応用されています。

  • 口紅やファンデーションなどの化粧品
  • シャンプーなどのヘアケア用品
  • 哺乳瓶の乳首
  • コンタクトレンズ
  • シリコーンスチーマなどのキッチン用品
  • スマホのソフトケース

など

ただし、先ほど説明した通りシリコーンは”ケイ素に加えるもの”によって樹脂状や油状、ゴム状などに変化します。ですので、同じモールド型でも、この”加えたもの”によってそれぞれの形状と特徴が違っています。

  • 色が付いたもの
  • 不透明なもの
  • 透明なもの
  • 耐熱性がないもの
  • 鏡面仕上げがされていないもの
  • 鏡面仕上げされたもの
  • 耐久性がないもの

このような違いから、同じモールド型でもUVレジンに使えないモールド型があります。

シリコンモールドとは

シリコンでできたモールド(型枠)のことです。簡単に言えばゴムみたいな物です。耐熱・耐水・耐薬品性に優れていることから、UVレジンでよく使われます。UVレジンも「樹脂」ですし、シリコンも「樹脂」なので、相性がいいのです。

ただし、シリコンモールドといっても、全部がUVレジン制作に使えるわけではありません。

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UVレジンで使える「シリコーン」素材

鏡面仕上げがされているもの

鏡面仕上げとは表面をツルツルにすること。型の表面の加工がモールド型により違います。特に製氷器やお菓子の型の場合、鏡面仕上げが施されていない場合があります。

使えないわけではないですが、この鏡面仕上げがされていないと、レジンが固まった時に曇ったり少しデコボコに仕上がることがあります。その場合は表面を磨いたり、もう一度レジンを薄く塗って硬化させ、ツヤ出しを行う必要があります。

透明のモールド型

シリコン型にはレジン用の半透明な型と、製氷器やお菓子用の不透明な型があります。お菓子のシリコン型や、シリコン製の製氷器に使われているシリコンも使えないわけではないのですが、お菓子や製氷器のシリコン型でレジンを成型すると、表面がくもったり、ざらざらになったり。物によってはくっついて取れなくなったりします。不透明な型の場合はエポキシレジンでないと使用できません。

紫外線によって固まるUVレジンの場合は、半透明の型でないといけません。不透明の型だと紫外線を通さず、固めることが出来ないからです。

耐熱性のもの

物によっては、耐熱性がないのがあります。製氷用シリコン型は、製氷用なので高温には耐えられないものもあります。UVレジンは硬化する時に熱が出るので、耐熱性が無いものは冷ましてから取り外した方が劣化を防げます。また、気泡を除去する際にエンボスヒーターを当てる場合は、耐熱温度に注意しましょう。変形したり、溶けてしまったり・・とトラブルの原因になります。

UVレジンで使えないシリコン型とは・・・?

UVレジンはライトが当たらないと硬化しないので、不透明のシリコン型は使用不可です。耐熱性がないものや鏡面仕上げが施されていないモールド型もおすすめできません。また、一度レジン液を注いだモールドは不純物が残っている可能性があり、食用で再度使用することは、大変危険ですので止めましょう。

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まとめ

モールド型や【シリコン】と【シリコーン】の特徴がお分かり頂けたでしょうか?

どんなものがUVレジンに使えるのか、間違えないで下さいね。特徴を知って、UVレジンでのシリコンモールドを使った作品を作ってみると失敗が少なくなりますよ。

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